旧常磐炭砿KK砿員の縦断調査研究 1958〜
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炭砿労働者の閉山離職とキャリアの再結成研究の目的と経過-3-(1)

研究の目的と経過-3

研究の目的と経過-3

3 縦断データの作成

 このような分析課題を検討していくためには、個人が職業生活および家族生活をはじめとする生活領域で、いつ、どのような経験をしてきたのかをあきらかにする必要がある。そこで、われわれは2つのアプローチ方法によって、離職者たちの出来事経験に関するデータセットを作成することにした。その一つは、閉山後(1971年以降から調査時点まで)の人生経験を回想法によって尋ねる面接調査である。第二に、閉山以前から閉山直後の職業および家族キャリアに関するデータを、常磐炭砿およびその労働組合による資料、早稲田大学が過去に実施した調査から再構成する方法である。

面接調査の概要と進行状況
 
1997年、1998年、1999年の3カ年にわたって、いわき市にて面接調査を実施した。主な調査項目は、閉山後の職業キャリア、閉山以前を含む家族キャリア、常磐炭砿およびいわき市への意識などである。1999年8月現在までに行われた面接調査では、上に示した調査対象者から、さらに次のような条件を満たす者のみを調査対象者としている。なお、大正10年以前に出生した者については、別途、簡略な調査票を用意して「高齢者調査」を実施した。
  われわれの基本台帳に記録されている3853名のうち、当面の面接対象者としているコーホート(大正10年から昭和10年生まれ)の対象者は、2580名(70%)を占める(出生年不明の14名を除く)。ただし、このうち93名はすでに死亡していることが確認されており、現在生存している該当コーホートの対象者のうち、ほぼ3割に対するアプローチを完了したことになる。
  今後さらに面接対象者の数を増やし、できるかぎり離職者の全数へと近づけていく予定である。また現在は面接調査対象外となっている、昭和11年以降に生まれた者やいわき市外の居住者にもアプローチをすることも予定している。

「常磐炭砿で働いた人々」調査の概要

面接調査対象者
[有為抽出]
(1)いわき市内の常磐あるいは内郷地区に居住している者
(2)大正10年から昭和10年に出生した者
(3)現住所の確認がとれており、そこに在住していることが比較的確実と思われる者
調査方法 構造化された調査票を用いた面接調査
実査概要 地域  いわき市常磐および内郷地区
調査期間 1997年9月5日〜10日
1998年7月16日〜22日
1999年7月22日〜26日
調査員 早稲田大学文学部社会学専修(正岡ゼミ)3年生
大正大学人間学部社会学科(藤見ゼミ)3年生
早稲田大学大学院生
大正大学大学院生
  面接時間:2時間〜3時間
回収数 抽出標本数:697
[1999/8現在]有効回収数:373
有効回収率:53.5%
主な調査項目 1:大閉山直後の職業探索
2:閉山後の職業(大閉山後現在に至るまでに就いた全職業に関する就業の開始および終了時点、開始時の職種・地位・労働諸条件、終了時までのこれらの変化、終了理由)
3:結婚および親子関係上に生じる各出来事の経験時点
4:居所・住居の変化とその時点
5:健康の主観的変化
6:人生全般および職業キャリアについての主観的評価のイメージ描図
7:現在の生活状況(世帯、職業、経済状態、健康状態、趣味、社会活動など)および意識・心理。
 
高齢者調査の概要
面接調査対象者 (1)いわき市内の常磐あるいは内郷地区に居住している者
(2)大正9年以前に出生した者
(3)現住所の確認がとれており、そこに在住していることが比較的確実と思われる者
調査方法 構造化された調査票を用いた面接調査
実査概要 地域  いわき市常磐地区
調査期間 1997年9月5日〜10日
調査員 教員および大学院生
面接時間 1時間程度
回収数 抽出標本数:58
[1999/8現在]有効回収数:35
有効回収率:60.3%
 

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