旧常磐炭砿KK砿員の縦断調査研究 1958〜
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炭砿労働者の閉山離職とキャリアの再結成研究の目的と経過-1

研究の目的と経過-1

研究の目的と経過-1

1 研究目的と分析課題

 われわれの研究の目的は、1971年の「大閉山」によっていっせいに解雇された男性砿員たちの閉山後のライフコースをあきらかにすることである。
  20世紀における産業構造は、エネルギー転換〜石炭から石油、そして原子力発電へ〜によって1つの大きな変動の契機を与えられた。この変動が、すべての人びとの生活および意識に劇的な変化をもたらしたことはいうまでもない。しかしなかでも、エネルギー革命の影響を受けた企業がある日突然閉鎖を決定し、そのために職業を失うことになった大量の石炭労働者は、新しい職業、生活様式や生活態度、地域移動、新しい住宅、子どもたちの転校など、生活の全般的な変更と再組織化を迫られた。われわれはその実像の理解を目指している。われわれが焦点をあてている分析上の課題は次のように要約できる。

解雇直後の職業キャリアの再形成過程

解雇という出来事を経験させられた労働者にとって、職業生活への移行は、どの程度ストレスフルなものであったのだろうか。そして労働者たちは、再就職にあたってどのような選択を行い、この移行にどのように対処したのだろうか。

閉山後の職業キャリアのパターン

「大閉山」による解雇から30年近くが経過した現在までに、彼らはどのような職業キャリアをたどったのだろうか。現在、多くの労働者たちは職業生活を引退しているが、彼らは、いつ・どのような理由で職業生活から離脱していったのだろうか。

家族キャリアと職業キャリアとの関連性
閉山という出来事は、1971年という歴史上の1時点で生じた社会的事件であったが、解雇された労働者にとってみれば、それは個人にとって異なる人生上のタイミング(年齢や家族段階)で遭遇した出来事であった。われわれのもっとも重要な分析課題は、閉山による解雇はその後における労働者の家族生活にいかなる影響を及ぼしたのか、また閉山時の家族の生活段階がその後の職業キャリアにいかなる影響をもたらしたのかを理解することである。

 

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